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2005年09月06日

WHAT A WONDERFUL WORLD

相変わらずニューオリンズは、ひどい。僕だって想うところは色々ある。
でも、僕のような縁もゆかりもない人間が解ったような顔をして、書けるような内容の
ことでないことは明白であるので、なるべく黙して自分をごまかしてきた。
偉そうな事を書ける訳ではないし、解る人は一言書けば解ってくれるだろうし、解って
もらえない方には、百万語を費やしても解ってもらえないから、きっと。
けど、立ち位置が違うとは云え、おそらくは彼女の魂を振り絞って書いたと思われる
curioさんのこの記事を読むにつれて、何も書かないのはアンフェアじゃないかと
思えて来たので、書くことにします。
なぜ、ニューオリンズが音楽のメッカになったかは明白です。
curioさんの言葉を借りると、「音楽は人を幸せにしたりできる」からですよね。
絶望的な、不幸な歴史においても。彼らは武器ではなく楽器を手にした。
それを裏返せば未だ貧困層が多いこともあるだろうし、状況が変われば一部の方は暴徒と
化すかもしれない。それを一括りでアフリカ系黒人とされては、たまったもんじゃない。
カニエ・ウェストがTVでブッシュを批判したらしい。気持ちは解る。
ワシントンの今回の対応は愚かなものだ。激する気持ちは解る。けど・・・。
レスキューに向かう隊員は9・11と同じひたむきな姿勢だ。
数は足りなくても、個々は勇敢な行動を示している。
人種差別を匂わせる辺りも悪しきアメリカなら、勇敢にレスキューに向かう誇りもアメリカ。
良くも悪くもニューオリンズだし、良くも悪くもアメリカである。
そして例によって僕は無力。再びニューオリンズの街が歓喜の音楽で揺れ動き、
サッチモの魂まで届くよう祈るほかは、何も出来ません。