« ヤマトタケル | メイン | Veni,vidi,vici »

2008年05月20日

スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」

a08051301.jpg
大阪松竹座で「スーパー歌舞伎ヤマトタケル」を観てきました。

大和は国のまほろば たたなづく青垣 山ごもれる 大和しうるはし

では、初めてスーパー歌舞伎を観た感想です。
こんなもんにネタばれがあるのかどうか解りませんが、誰もこんな初心者の感想なんて読みたくも
ないと思うし、知らないもんの強みでムチャクチャなことを書いてしまうかもしれないので、
畳みます。続きを読まれる場合は、ご了承の上、何卒寛大なお気持ちでお願いします(笑)
僕もなるべく殊勝に相勤めます。

座席は3階最前列。おはまさんが取ってくれました。観やすくてよい席でしたよ。
3階ゆえにせり出している部分で花道が見切れる以外は、全て見渡せます。
これ案外重要ですよ。慣れてる人はどこで観ても解ってるからいいんでしょうが、
初心者は舞台装置だけでもどうなってるか解らないもんで。ほんと、いい席でした。
進行は1幕(60分)、幕間(30分)、2幕(70分)、幕間(20分)、3幕(80分)と
進むのですが、長いとはいえ油断出来ないですからね。しんどいと感じる方は少ないと思います。
ほけーって口を開けて観てる間に終わります(笑)ほんと、そんな感じです。
ただ、1幕が凄いですからね。2幕、3幕には、「しつこいよ、はよ話を進めんかい」って、
部分もあります。それも観る人が観たら、そこが見所だったりするんでしょうが。
1幕は何が凄かったって、今回は小碓命(後のヤマトタケル)と大碓命は市川段治郎さんが
演られていたのですが、一人二役なんですよ。で、その二人の殺陣があるんです。
もちろん殺陣の時は、どちらかを代役の方をつとめられているのですが、代役の方は顔を
見せません。顔を見せて見得を切るのが段治郎さんってことになるのですが、これがもう
目くるめく展開の中での早替り。早替りと解っていても、あり得んと思うスピード。
思わず「ええーっ」って溜め息を漏らしてしまいました(^^;
僕なんてこれだけでも一見の価値があると思いますね。
あと、舞台の美術の素晴らしさ、衣装の華やかさ、女形の華やかさ、どれも感嘆に値するの
ですが、アクションもすごい。JACですか?って方が大人数いてバク転とかしまくり。
ありゃ歌舞伎にない見せ場として本当に凄いです。
とにかく、スーパー歌舞伎は僕みたいなものでも引き込まれるように、分かりやすく、
そして楽しませるための工夫がいっぱいですね。
最後は白鳥となったヤマトタケルが宙吊りで飛び立っていきます。圧巻です。
ほんと、口をポカーンと開けて観てしまった(苦笑)
で、飛び立ってそのまま掃けていかれました。そこで初めて気づいた。
そこが宙空の花道であることに(笑)
少しだけ残念なことを指摘するとしたら、音楽ですね。始まった時には壮大なスケールに
合っていて気にならないのですが、同じ音楽がその後も使われます。
なんかあれはスーパー歌舞伎のテーマ?(笑)
てか、あそこまで舞台も衣装も演出も作りこまれているんだから、楽曲にもうひと工夫しても
いいんじゃないでしょうか。指摘する人もいない世界なんじゃないかという気が・・・。
いや、スーパー歌舞伎はそこまでする価値のあるものですよ。ジョン・ウィリアムズぐらい
呼んできて作らせてもいいんじゃないでしょうか?(笑)
もうひとつ残念だったのは、これはどうしようもないことなんですが、大向こうの掛け声が
僕みたいなものが感じるくらい、タイミング・勢い共にイマイチだったこと(苦笑)
しかも2幕、3幕と進むにつれて元気なくなっていったぞ。
初めての僕が掛けてやろうかと思ったくらいに(笑)
これは、大阪だといつもこうなん?もしくは「おもだかやっ!」が云いにくいの?(笑)
最初の「オ」を口の中で消すと「モダカヤっ!」ってもっと云いにくいしな。
あと、僕の隣りに座ってた一人で来てるオッサンは上演中始終ゴソゴソしてた上に、
囁くような独り言を延々云ってて、気が散る事この上なかった。
最後には掛け声を囁いた上に歌まで歌ってたからな!好きなんでしょうが・・・。


とにかく、初めてのスーパー歌舞伎は面白かったし、感動した。もう一回、観たい。
最後に初心者のくせに暴言を吐いて終わります。
「スーパー歌舞伎」ってのは歌舞伎界の中ではどういう位置づけなんでしょうか?
やっぱ、邪道?それとも救世主?歌舞伎を観た事のない僕が云うのも変ですが、歌舞伎は
今でこそ伝統芸能として重要無形文化財でしょうが、そもそも「傾(かぶ)く」ものでしょ。
で、醍醐味が「外連(けれん)」にあるとしたら、スーパー歌舞伎こそが本質でないかと
僕は思います。

コメント

残念点がちょこっとあったようですが、それを超える感動があったんですね。
読んでるだけで「すげーぇっ!」って気がします。
一人二役でしかもその二人で殺陣って・・・自分の目で観てぇーっ!!
口ポカーン・・・が想像できる。きっと私もそうなる(笑)
人さまの感想で勝手にワクワクしてますわ!!
その感動、一度味わってみたいです。いつかきっと!!

私は高校時代に歌舞伎を観にいってるんですが・・・
私はダメっ子でございます。その時の舞台の記憶がありませんの。
花道の真横だったのに記憶がないって・・・バカ過ぎる。
だけど、「すげぇー」って思ったことだけは覚えています。
歌舞伎界でどういう位置づけになるかとかそういうのはわからないけど、
スーパー歌舞伎を観たらあの時受けた気持ちとは違うモノが得られそう。
観られる「いつか」を楽しみに時を待ちたいと思います。

IWAの感想がむっちゃ気になってました。
気に入ってもらえたようで、ほっ!としております。
次回は古典だ!!歌舞伎座デビューも近い??
KYOKOさんにも色々お話したいのですが、
いかんせん、文章能力に欠けるので・・・
シェフのお店で熱く!語るので、それを皆様に伝えてください。
歌舞伎界の為に(^_^)

>KYOKOさん
はい、感動しました!(^^)
僕だって本歌舞伎なら、あそこまで感動できたかどうか。
でも、いつか、観に行ってください。
そこには小劇場やお笑いとは違った世界がありましたから(笑)

>おはまさん
お世話になりました。楽しかったですよ。
僕は映画も演劇も歌舞伎も第三者の視線ですが、
感動しました。
歌舞伎座は、いつか攻めます。
で、いつ敦賀へ。まゆちゃーん(笑)

ちゃんと分析されていて凄い!私もそこそこの歌舞伎歴になりましたが、いまだに感覚的な見方しかしておりません。動物的感覚で心に届くかどうか…是非次は違う歌舞伎小屋で会いましょう!

いやいや、分析なんて出来てません(笑
つらつらと、いい加減に綴ってるだけです。
でも、歌舞伎は僕の興味を惹きつけたので、またどこかで会いましょう。

おおっと!!ここでお声がかかるとは、油断しておりました(>_<)
IWAさん、待っててくださいね~
必ず敦賀へ!時代屋へ!そして次こそラーメンやさんへ!!!

>大阪のmayuさん
待ってます!良かったらお母様もご一緒に!
でも、チャリでは帰れんでぇ(笑

え~~おはまさんのご紹介でやってきました。私もおはまさんにチケットを取っていただき、初歌舞伎でした。本当にあっという間の楽しい舞台でした。
女形の弟橘姫役の春猿さんの美しさ、ヘタルベ役の猿紫さんがすごく良かったですね。
今回は段治郎さんのヤマトタケルでしたが、右近さんのヤマトタケルも見てみたい・・きっと全く違うヤマトタケルになるんではないかと。

>gashunさん
いらっしゃいませ。こんなブログに。申し訳ない。
うん、猿紫さん良かったですね。
右近さんは、これじゃないので観たいな。
勧進帳とかやらないのかな?
これからも、おはまさん同様、よろしくお願いします。
ほんと、おはま一人でも手に負えないでしょうが(爆

gashunさん、ありがとうございます。
早く語りあわねば。
で、IWA、右近さんの勧進帳とは!!
あー、早く行かねば!!時代屋^_^;

お、どした、どした?(笑
もしかしたら場違いな発言してしもた?(笑
市川は勧進帳を演らんとか?
いや、なんとなく右近さんって人は似合いそうな気がしただけなんですが。
観てないけどヤマトタケルよりは・・・(毒)

貴方のするどさには・・・・まいるわ~(笑)
来月行くよ~ん!!

意味わからんし(苦笑
はよ、説明しに来い。

コメントする