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2007年11月06日

The Catcher in The Rye

キャッチャー・イン・ザ・ライ
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」(著)J.D.サリンジャー(翻訳)村上春樹
読了しました。
これは、「ライ麦畑でつかまえて」と記した方がお馴染みですね(^^;
J.D.サリンジャー、1951年の作品です。
旧訳は野崎孝氏で、2003年に村上春樹氏が新訳で出したようです。
僕は内容は覚えていないだけで「ライ麦畑でつかまえて」を以前読んだことがあるように思って
いたので、折角ならと思い村上春樹訳を読んでみたのですが、まるで初めての作品のように
記憶が飛んでいます(苦笑)もしかすると、まったく読んでいなかったか、それとも小学生か
中学生の頃に読んでさっぱり意味が解らなかったかのどちらかだと思います(笑)
村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」は、このペーパーバック・エディションと
単行本がありますが、僕はペーパーバック・エディションの方が雰囲気じゃないかと思います。
では、本書の内容に抵触(ネタばれ)しますので、折り畳んでおきます。
個人的及び主観が激しい感想なので、気分を害される方もおられるかと思います。
ご了承の上、自己責任でお願いします。

いきなりですが、これを村上春樹訳で読んだのは失敗かも(笑)
だって、僕の嫌いな初期の村上春樹、そのまんまっぽいです。
この訳を真に受ければ、村上春樹が本作品から多大な影響を受けていることは間違いないです。
でも、影響を受けているとか、そういう問題以前に、本人が訳しているんだから口語体は、
そうなっただけかもしれません。
しかも村上春樹はサリンジャーから影響を受けてるとは決して認めないでしょうね、きっと。
もう、何が何だか(笑)ほんと弱ってしまいました。読みにくいし。
感想をひと言で書けば「だからどうした?」だけですね。
「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」を読んだ時と同じ感想です。
まぁこの辺りをのことを詳しく書くのはめんどくせーので書かないけど、ロードムービーは
観る価値があるけど、この種の小説は読むに足りない。ってのが僕の率直な感想です。
てか、僕が悪いんですけどね。ホールデンの中に精神病理的な何かを見つけられるかと
勝手に解釈して読み始めたのですから。
勿論、そういうものは存在せず、ホールデン・コールフィールドにあったのは、欺瞞だけ。
そんなもん、何時の世の中でも存在すると僕は思います。
現実を受け容れられないガキが、うだうだごねてるだけ。結構くだらないです。
僕は良識を以ってくだらないと言っているのではなく、それならそれで麻薬に走るとか
何かあるだろう?と(笑)もう、そういいたくなるほど、くだらないです(笑)
それでも、収穫はありました(笑)
タイトルの"The Cather in The Rye"ってのは、そのまま訳すと「ライ麦畑のキャッチャー
(捕まえる人)」であって、「ライ麦畑でつかまえて」には、ならないわけです。
で、作中でホールデンは、ライ麦畑のキャッチャーになりたいみたいなことを云います。
実際、ライ麦畑のキャッチャーの役割を果たしたのは、図らずも愛する妹のフィービー
だったと言うことなのですが、実はホールデンは、無自覚にライ麦畑でつかまえて
欲しかったんだと思いますね。この辺りを解釈して野崎孝氏は「ライ麦畑でつかまえて」
と意訳したのではないでしょうか。
これに気付いたことが収穫です。だって、今までずっと誤訳だと思ってましたから(笑)
ちなみに、全然関係ないけど、ライ麦と云えば自然食品のパンとかそんなものしか連想
できないけど、こんなのこんなのもありますよ。
ジム・ビームは昔、何回かボトル入れたけど、Wild Turkeyは試したことないです(^^)
興味のある方はぜひ。
てか、この手のアメリカのペーパーバックなんかだらだら読むにはバーボン・ソーダ
なんかを飲みながら。って方が良いと思うのですが、ハイ・ボールってのは、
如何にも過ぎるので、少し捻ってライ・ウイスキーで(笑)

コメント

なんかこういうこと書くとエラそうですけど(笑)、この本は原書で最初に読んどいてよかったな、って思える一冊です。村上春樹訳は未だ読んでません。なるほど、「風の歌を聴け」風でしたか。興味が沸きました。村上訳、読んでみます。あと、久しぶりにターキー(というかバーボン)飲みたくなりました。

おお!原書!ってか読めれば絶対にそっちですよね。
「風の歌を聴け」風というか口語体がどうしても春樹なのと、そのまんま投げっぱなしなストーリー展開が同様ですね(笑
ペーパーバックといえどもペーパーナイフは要らないので、よかったらぜひ。
でも、こんなもん小脇に抱えてるとマーク・チャップマンかと思われるので注意です。
あと「バーボン、飲みたい!」って人がライウイスキーやジャックダニエル飲んでると、ツッコミ入れるのが僕の約束事です。
「それは、バーボンじゃねぇ!」(笑)
でも、最近本当にバーボンから縁遠くなりましたねー。昔はあれはあれでブームだったんでしょうか?

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