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2006年09月14日

「ゲド戦記」を観た

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そういえば、休んでる間に「ゲド戦記」も観てきましたよ。
まぁ大したことは書けないけど、観てない方の興味を削ぐといけないので畳みます。

映画を観る前に耳に入ってきたのは、かなりひどい評価ばかりだったので、それなりの覚悟で臨んだのですが、それほどひどい作品ではありませんでした。
まぁ僕は原作を読んでいないし、原作に対する思い入れはないわけですが。
なんだか「影」に関する設定とかも原作とは全然違うようで、許せない方も多いようです。
でも原作に忠実に作れば、それは原作を忠実にアニメ化しただけの作品になるわけで、それはそれで別の問題ではないかと思います。
とても映画として興行収入を得られる作品になるとは考えがたいですし。
とにかく宮崎吾朗氏は「ゲド戦記」をああいう形で表現したかったのでしょう。
僕としては擁護する気も高く評価する気もないですが、作品は楽しめました。
余り抑揚のない淡々とした進行すらも、心地よくすら思えました。
訳の解らない部分や、矛盾を感じさせるのは宮崎駿のジブリ作品にも多く見受けられることだし、取り立てて文句をいう気もないです。
ただ、ハイタカがなぜゲドと呼ばれるのかなど本当に必要な説明を落としてるのはお粗末です。
原作に対する理解を求めていない筈の映画が無意識に原作の知識を前提としているのは愚かかと思います。
作品中、美しいシーンがいくつかありましたよね。
僕は宮崎吾朗氏がああいうシーンを入れた映画を作りたかっただけじゃないかと思うのです。
で、淡々とした世界観を表していく製作過程で大切な事をいくつか落としていると思います。
いかにも二世的な坊ちゃん的な発想で、余りクリエイティブな行為とは思えませんが、僕はそれはそれでどうでもいいや。
楽しめたし、こういう作品があってもいいか。ってのが僕の総括的な感想です。(←ひどいな)