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2007年08月10日

哀しい予感

哀しい予感 (角川文庫)
哀しい予感(著)吉本ばなな
読了しました。
僕が読もうとしている吉本ばななの作品は多いので、出来れば2、3冊ごと読んでから感想を
まとめて書きたいのですが本書を読んで、ごく個人的に気になるというか、ひっかかる部分が
出てきたので、とりあえず本書の感想を書いてしまいます(^^;
本書の内容に抵触(ネタばれ)しますので、折り畳んでおきます。
また、個人的及び主観的な感想なので、気分を害される方もおられるかと思います。
ご了承の上、自己責任でお願いします。

良い作品ですね。驚くほど良い作品だと思います。
ま、現在の吉本ばなな氏が、これを書いたととしたら、それはそれで嫌かもしれませんが、
瑞々しい感性と軽快な文章のテムポから来る心地よさ、そして何より描きすぎていない辺りが。
確かに登場人物である弥生、ゆきの、哲生、正彦くんの設定に魅力があると云えばそれまで
ですが、ウザイ奴もあまり出てこなければ、キャラに語らせすぎないってのが成功の要因かと。
結果、一貫した独特の世界観の中で展開される物語は、ステキな感じで進みます。
まだ全作品を読んでる訳じゃないので何とも言えませんが、このあと氏が作品を多く発表しても、
これなら「哀しい予感」の方が良かったと云われかねないくらいの作品かもしれませんね。
それはそれで作家としては、つらいな(笑)
冒頭に書いた僕が個人的に感じたことってのは、吉本ばななはもしかしたらJDサリンジャーか?
ってことです(笑)
いや、そう大げさなことでもなく、そんな大風呂敷を広げるつもりもないんですが。
おまけに「ライ麦畑でつかまえて」なんて、内容を全然覚えていないし。
ただ、僕の皮膚感覚に、何となく共通点があるように感じたんですよね。
それが正しいか勘違いかは、読み返してみないと解らないので、読んでみようと思います。
でも、僕は昔読んだ本を持ってないし、いっそ村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」でも
読むことにします。

コメント

吉本ばななの作品では好きな作品です。
ちょっと前に市川実日子と加瀬亮が舞台でやっていたのを見に行きました。
結構原作に忠実だったように思えます。
というか、実日子ちゃんと加瀬亮というキャストに引かれて行ったのですが(^^;)

そう、舞台化されたみたいですね。
僕が知らないだけで「吉本ばなな」に魅了されている人は本当に多いんですね。

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