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2005年07月22日

我が心のお笑い芸人[04/08]

山藤章二のラクゴニメ(1)五代目 古今亭志ん生
僕が「志ん生」と書くと、『出たゾ、バカのひとつ覚えが!』と
思われる方が、いらっしゃるかもしれません(笑)
確かに僕にとって「落語=志ん生」と云えるかもしれませんが、
それは僕が落語に精通したマニアだからではなく、落語の事を
何も知らない事の裏返しでもあるのです。
実際に僕は、落語は面白ければ何でもいいんです。
僕みたいな痴れ者が、あの芸はどうとか。とか云う方が恥ずかしい。
だから下手でも、上手くても、二つ目でも真打でも関係ない。
そりゃ、好き嫌いは一応ありますけどね(笑)

僕が子供の頃、初めて落語をTVで真剣に見たのは林家小染でした。
どうやら、現在は五代目がいらっしゃるようで、僕が好きだったのはどうやら四代目ですね。
当時、小染はTV番組で「ザ・パンダ」ってグループを桂きん枝・月亭八方・桂文珍と
組んでました。きん枝と八方の落語なんて云うに及ばず見たことないし、文珍の小賢しさが
僕はガキの頃から好きじゃなかった(笑)
けど、いま考えても小染の落語はよかったですね。大好きでした。
でも、大虎だったらしくてね。酔っ払って事故で急逝されました。

で、それから、TVでやってる落語はボツボツ見るようになりました。
上方だろうが、江戸であろうが、桂だろうが笑福亭だろうが関係ない(笑)
米朝、枝雀、朝丸、松鶴、鶴瓶、鶴光、志ん朝、小さん、何でもあり(笑)
ところがある日、ロクに落語を演らない(TVでね)くせに、えらそうな奴が目に止まった。
立川談志。生意気な変わった親父だったけど、ヘリクツには思えなかった。
上岡竜太郎なんかとはケタが違うと思った。実際、比べる方がおかしいくらい大物だった。
で、いつしか立川談志を敬愛する。で、案外、談志は馬生を始めとする先人達にちゃんと
敬意を払ってます。ただの、バカではない。こきおろしながら、敬意を払ってる。
そして、その中でも志ん生に対する想いも感じられました。
その頃には、いかな僕でも志ん生の名前ばかりか、逸話や文章も読んでいます。
それだけの知識さえあれば、志ん生が嫌いになるはずもない。
それに、立川談志と松村雄策があと押しをする。
当時は本屋にカセットテープとかだったんで、志ん生のカセットでも聞こうとなる。
ざっと、こんな感じですね。他の落語家のテープもあったんだろうけど、別に小さんとか
円楽とか聞く必要はないからね(笑)
必然的に志ん生の落語を聴いて、「この人、すごいな」と思う。それも必然ですよ。

だから、僕の志ん生好きは、「志ん生にあらずば、落語にあらず」ではない。
世の中の落語の全部を見聞き出来るわけじゃないから「志ん生があるなら、他は要らない」です(笑)
僕の「落語=志ん生」は、落語の事を何も知らない事の裏返し。が解っていただけるかと。
四代目林家小染立川談志、そして五代目古今亭志ん生
僕が落語に触れるきっかけをいただいた方たちです。感謝しても、し足りない。
でも、小染と談志は、いいでしょう。僕の心のうちに秘めておきます。
志ん生の良さは語り継いでいこうと思います。
大切なのは、志ん生の大看板でもなければ、古今東西の有名人が志ん生を絶賛してることじゃない。
志ん生の落語を聞けば、なんとなく解ることがあることです。
「落語って、おもしろいな」と。

コメント

私が落語のおもしろさを知ったのも
志ん生をカセット(!)で聴いてからでした。
おばあちゃんの部屋にあった全集を
ガッチャン!とEJECTボタンを押してひっくり返す真っ黒くてでかいラジカセで聴きまくりました。
大人になってからは子守唄代わりに聴いてます。
なんかね、そういう風に、そこにおいしい空気があるように志ん生がある生活が楽しいな、と思います。
志ん朝はね、またちょっと違うんですよ。

尊敬します!curioさん!いや、curioさんのおばあちゃん!(笑
いい環境に育ってますねー。全集なんて。
僕のいくつかのカセットは、どこいったかな?(^^;
そういうの聞く時はオートレバースのないラジカセで(笑
そう、志ん朝は違うよ。また別のものだ。
まぁ、僕にとっては2種類しかないんだけど。
「志ん生」と「他の人」(笑)

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