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2006年05月26日

「TAKE OFF」雑感[2]

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KKP#5 「TAKE OFF」神戸公演を観ての雑感です。
前のエントリで絶賛しておきながら、後でこき下ろそうって魂胆でもないのですが(笑)
でも、これを観てうずくまる人もいるよなぁ、きっと。
僕が今回のKKPを支持する理由はこういうところにあるんですよ。って気持ちを込めて。
いつものようにネタバレも含みますし、気分を害される方もおられるかと思いますので、
畳んでおきます。自己責任でどうぞ。

KKPってのは「解りやすくて楽しくて」って感じですが、今回はその最たるものです(笑)
でも、あのラーメンズの、あの小林賢太郎がプロデュースする舞台としてはどうなの?
これが、いつも皆さんの失望を買う要因でもあり、彼への疑念にまで発展していくわけです。
正直、僕もそう思います。でも、僕は一貫してKKPは楽しめるのです。本心から。
久ヶ沢徹がいるから?「いやいや、彼がいなくても楽しいだろう」とずっと思ってたのですが、
少し考えが変わってきました。久ヶ沢徹がいるのは大きな要因かもしれません。
友人である僕が云うと手前味噌になるかもしれませんがKKPにおける久ヶ沢徹の評判は、
コンスタントに良いです。まぁ僕に直接、悪口云う人もいないことを割り引いても、評価は
高いと思います。これは、小林賢太郎がKKPで久ヶ沢徹を重用してくれることに大きな要因が
あると思うのですが、根本的に小林賢太郎がラーメンズでない時にやりたいことのひとつに
久ヶ沢徹側への歩み寄りがあるんじゃないかと思うのです。
それが何かを簡潔に表現すると多くの人が言われてるような「小・中学生レベルの男子の
バカ騒ぎ」ってことになりますかね。
今回もノコギリを「ビョーン、ビョーン」とさせて、何故に素で3人で笑うほどおかしいか?
GBLのチャンスハンターでチャンス捕まえて「くせぇー、くせぇー」と久ヶ沢が大笑いする
のも然り。もちろん演出もあるだろうし、回を重ねるたびに慣れてしまって腹から笑えなく
なるかもしれないけど。腹から笑いたいから次のアドリブも考えなきゃいけないけど。
「男子ってバカよねー」って冷ややかに見られてるのを知りつつ、自分達がやりたいことやって
バカ笑いをしている小・中学生男子ですね(笑)僕も理屈抜きに、シンクロして笑えるもの。

あとKKPでは小林賢太郎は、やりたいこと演ってますよね。
あのタップ・・じゃないな、ストンプみたいなやつ。あれなんかも彼は、やったらかっこいいと
思ってやっているんでしょ、きっと。冷静に観れば「何なの、これ?」って思われてるのも
気付かずやってる。いや、本当は気付いてるかも。
それを男子レベルの発想で「おーおー、そんな感じ、そんな感じ。」「かっこいい、かっこいい」
「少々ズレたって構わないって」てな具合で。
で、そういうノリで「あり」か「なし」かを問えば、僕にとっては「あり」です。

あと、今回の脚本は引き算で出来てる気がしてなりません。
当初は、もっとウンチクや余計なことをたくさん、詰め込んであったのではないかと。
「飛ばない豚はただの豚だ」とか「エンジンの音、轟々と」とか。
入れたくない筈がない。旅客機のウンチクなんか、もっといっぱいあったはずだ(笑)
そんな冗長な部分を差っ引いていったら、あんな平坦な余り起伏のない脚本になった。
僕にはそんな気がするのです(笑)
ボギーが寂れたバーでグラスを決める姿を「かっこいい」とは云わない。
缶入りピースに徳用マッチで火をつける様を「かっこいい」とは云わない。
余りに決まりすぎてる様はかっこ悪いのである。
Tシャツにジーパンで片手にクアーズ。セブンスターに百円ライター。
概して男子レベルでは、それが「かっこいい」のだと言うのが僕の持論です(笑)
そんなメチャクチャな理由から僕にとっては脚本も「あり」なのです。

問題は、あのラーメンズの、あの小林賢太郎が、そういうので金を取ってもいいのか?ですね。
ストンプみたいなのを挟んで、あれを芸として見せてもいいのか?ですね。
やりたいことやって済む問題か?ってことになるかと思います。
僕の答えは明白で「あり」です。小林賢太郎なら「何でもありか?」って問題とは別次元の話。
(僕は「なみきなんとか」とか「大ぎり」とかの方がどうかと思ってますから)
正直、あの程度のシナリオなら高校の学祭でも余り遜色ないのがあると思いますね。
ストンプだって、今時の高校生なら練習すればもっと決めれると思います。
じゃ、違いは何か?
小林賢太郎とオレンヂと久ヶ沢徹が演れば、こうなる。ってのが答えだと思います。
その答えにお金を払うのだし、それを観たいから足を運ぶのです。
僕はKKPってのは、そういうものじゃないかと思うのです。
酷評されながらも続けている小林賢太郎の想いは、そういうところにあるんじゃないかと
思います。「SWEET7」や「ペパラン」はもっと試行錯誤があってそんな単純なもんじゃ
なかったとは思いますけどね。
僕の独自の理論展開なのでニュアンスは伝わりにくいと思うけど、僕は彼と同じ男子レベルで
楽しさを共有したいし、そういった意味で「TAKE OFF」は、あばたもエクボじゃなく本当に
楽しかったのです。

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KKPは小林賢太郎プロデュースの略。 お金を払ってお芝居を観る場合、客はたいてい何かを期待している。笑えること、泣けること、感動すること。 そして、俺が... [Read More]

コメント

>小林賢太郎とオレンヂと久ヶ沢徹が演れば、こうなる。

その通りだと思います。もやもやが晴れました。

脚本や演出に関して、個人的には納得のいかない点が多々あるのだけれども、それでも「TAKE OFF」が大好きだなあ、面白いなあと思って何度も劇場に足を運ぶのは、やはり彼らの舞台だからだと思うのです。

それは「彼らなら何でもいい」、という事ではなく、「彼らにしかできない事」だと思うからなんですよね。

ああ、うまく言えないのだけれど。

「TAKE OFF」、私は大好きです。

更紗さん、ありがと。
もう1回観たいです、僕も。
ただ、例えラーメンズじゃないとしても仁さんが恋しくなりますね。

今頃、ここに書き込みってズレ過ぎてたらごめんなさい。
ネタばれ我慢して今日まできまして、IWAさんの「TAKE OFF」の雑感、なんて書いてあるのだろう…と気になっていたのです。
読ませていただいて、とても気持ちが軽くなりました。
私も色々考えてしまい、周りの話を聞いてもまた考えてしまい…という状態でした。

IWAさんの話を読んで三人の楽しさを、私も同じ時間に共有できたこと、幸せに感じました☆

…私の場合は久ヶ沢さんがいてくれるだけで、もう十分感激ではありますが(笑)

はなきさん、いらっしゃい。
いえいえ全然構いませんよ(^^)
てか、よくぞ拙いエントリを気にかけてくださいました。
ここに書いてあるのは僕の正直な気持ちですが、僕個人の感想であり押し付ける気はありません。
でも、こんな感じ方をする人間もいるんだな。ってことが伝われば嬉しいです。

iwaさん、はじめまして。
TAKE OFF、本当は1回しか行かないつもりでしたが、脚本でややひっかかることがあったのでもう一度観にいってみました。2度目もやっぱりその部分はひっかかったままで、アンケートにも書いてきたのですが、それでも今考えると「おもしろかったな」と思います。

うまく言えないけど…ある人に「少々間違えたって矛盾していたって、観客は見たままを受け止めて解釈して楽しもうとするものなんだ」と言われたことをおもいだしました。
うぅん…上手に書けなくてごめんなさい。

mioさん、こんにちは。
うん。観客が見て素直に感じた事に不正解はないと思いますよ、僕も。
あと、付け足すならば演ってる方は長期公演でも、
観る側は複数回観る人の方が少ないだろうし、それを前提にしちゃいけない。
毎日、一期一会だと思います。

再度の書き込みですが…もう一度、なんで私はKKPを観にいくのかを考えてみました。

KKPは、ストーリーで楽しませてほしいという期待はもちろん、「何をやらかしてくれるんだろう?」という期待もかなりありました。
ラーメンズのコントって普段は相当作りこまれていて隙がない、と私は思います。だけどKKPは(例えば、アドリブで笑っちゃったときとかに)一瞬、舞台という「非日常」のなかに「日常」という隙間が発生して、不思議な空間ができるときがあります。
その空間を共有したかった、しに行ったのかなと思います。

不適切だったら消しちゃってください。私は普段、長いものには巻かれろタイプなので、ご自分の意見を持ってらっしゃるIWAさんのような方に対して何かを言うのはなかなか勇気がいります(笑)

IWAさん、こんばんは!
ごぶさたしております。
先日は、はてなの「ジェイルブレイカーズ」の記事に、
書き込みを有り難うございました。
驚きました!

「TAKEOFF」今、すごく観たいです。
小林賢太郎さんが、たくさんの入れたい言葉の中から、どうやってか探し出した言葉と、
簡単に楽しく分かりやすくそして笑えることを書いて、自分も楽しめるのは、
とてつもなくすごいです。
以心伝心のように、心から楽しんでいる久ヶ沢さんとオレンヂさんも大好きで、
三兄弟さんに会いたいです。

読み直して気付いたのですが、簡単に、ではなく簡単でで、それもなんとなく違う気がします。
ごめんなさい。

読み直して気付いたのですが、簡単に、ではなく簡単でで、それもなんとなく違う気がします。
申し訳ないです。

あぁぁ、二度も。
IWAさん、荒らしのようにしてしまいました。
申し訳ありません。

おひさしぶりです。
確かに「TAKEOFF」は良かったです。
でも、今になって思えば小林賢太郎にとっては、まだ夢の途中かも。
前を向いて行きましょう。

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